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珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

超簡単~三分でわかるワインの基礎知識~

ワインは難しい。葡萄の名前は沢山あるし、産地も大量にある。何が何だかさっぱりわからない。そう思っている方は多数いるでしょう。しかし基本は非常に簡単です。藤沢数希さんもおっしゃっていましたが、ワインは味わいという観点にたてば、基本的には四種類しかありません。

  • 濃いか薄いか
  • まずいかうまいか

これを掛けあわせた2×2種類です。

 

これだけだと言いすぎなので赤ワインを中心に少し解説を加えていきます。

 

ワインというとフランスというイメージがみなさん強いかと思いますが、そのフランスには2大産地というものがあります。ボルドー(濃い系)とブルゴーニュ(薄い系)です。

 

これらの土地では歴史的な経験則より特定の葡萄が上手く作られるという事がわかっていました。ボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨン種(濃い系)。ブルゴーニュではピノ・ノワール種(薄い系)です。

 

では端的にいってしまいましょう。

 

Q.濃くて美味しいワインとは?

A.濃厚な葡萄品種により作られた、美味しいワインです。

 

Q.薄くて美味しいワインとは?

A.さっぱりとした葡萄品種で作られた、美味しいワインのことなのです。

 

ほんと、これだけなんです。産地とか、葡萄の品種とか、作り手とか、色々あって全くわからない!という人は、レストランで「どういったワインがタイプですか?」と聞かれたら濃い系が好きならば、「あまりワインには詳しくありませんが、濃厚な、ボルドーのようなしっかりめのが好みです」と言えばいいし、薄い系が好きならば「あまりワインには詳しくありませんが、香りのよいブルゴーニュのワインが好きなんですよね」と言えば十分通じます。

 

より深く理解するためには、ワインの歴史を少し知る必要があります。ワインという文化は、もともとはテロワールという、その土地ならではの個性を楽しむものが主体でした。今でもフランス本土では土地によって作れるワインの種類が厳しく規定されています。しかしフランスの美味しいワインを飲んだ外国人は当然こう思うわけです。

 

「我が国でも美味しいワインをつくれるのでは?」

 

次に、そういった人々はフランスのワイン産地を熱心に研究しました。美味しいボルドー(濃い系)のワインが作られる土地の条件は何か。美味しいブルゴーニュ(薄い系)のワインが作られる土地はどういうものか?

 

土地をそのまま環境を含めて移動することは不可能ですが、葡萄は種さえあれば簡単に他の場所でも育てられます。そういった事もあり、徐々にアメリカ、チリ等の規制の少ない国にて、科学的にその葡萄が育つのによいと思われる産地にて、フランス本土の葡萄を用いてワインを作るという作業が行われるようになりました。それをセパージュ主義(葡萄の品種に重きをおく考え)といいます。

 

その結果どうなっていったかというと、フランス本土と違い人件費の安い国にて美味しいワインが作られるようになり、結果として安価でおいしいワインが消費者の手にとどくようになりました。これをオールドワールド(フランス等、昔からのワイン生産国)V.Sニューワールド(近年からワインを作るようになった国々)と表すことがあります。グローバリゼーションの一例として上げる人もいますね。

 

そしてワインブームが加熱しかけている時に世紀の大スターが登場します。ロバート・パーカー。パーカーポイントを生み出した稀代の天才です。

 

美食もそうですが、ワインの世界において美味しいワインを見つけるのはとても大変です。パーカー登場以前も多くの人びとが美味しいワインを紹介しようと躍起になっていましたが、ロバート・パーカーはその世界に100点満点という、非常にわかりやすい基準を生み出しました。

 

消費者は彼が発行するワイン・アドボケイトという雑誌に載っている、パーカーポイントの高いワインを買えば美味しいワインに簡単にありつける、そのわかりやすさが評判を呼び、またたくまにパーカーは時の人となりました。

 

さてこのパーカーポイント、どういうワインに高い点数が与えられているのかご存知でしょうか?実はパーカーはボルドータイプである、濃くて美味しいワインが大好きなのです。もともとハンバーガー・ケチャップに代表とされるアメリカ文化で育った彼は、ケチャップのような甘くて果実味のある、ジューシーなタイプのワインが大好きでした。これらは全て、濃い系のワインの美味しさの条件です。

 

この結果、ワイン生産者の何人かは「よいパーカーポイントを得たいのならば、ワインを濃くすればいい」という単純な事実に気が付きました。これによりニューワールドではとにかく良いパーカーポイントを得るために、より濃いワインを作り出すようになりました。

 

ボルドーではとにかくパーカーポイントを稼ぐために濃いワインを作り出すようになり、更にはもともと薄い系のブルゴーニュの生産者の中にも濃い系ワインを作り出す人が増え始めました。

 

これに危惧を覚える生産者や消費者も当然のことながらあらわれました。その代表格がジョナサン・ノシター。モンドヴィーノという映画を作った有名な監督です。

 

彼は現在のワイン業界が土地オリジナルの美味しさを捨て、パーカーの口にあうワイン(つまり濃い系)に奔走しているという事に映画内にて警告をあたえ、映画が作られた2006年当時に非常に話題になりました。

 

彼が著書にて好むワインは、酸味があり比較的フレッシュな、薄く美味しいタイプのワイン(ブルゴーニュ系)です。

 

さてどちらの意見が本当に正しいのでしょうか?まずロバート・パーカーを始めとする濃い系のワインですが、確かにボルドーではパーカーの影響もあり、値段が著しく高沸してしまったという背景はあります。

 

しかしパーカーポイントを得るためにフランスのみならず他国でも技術的な改革が進み、今現在ではチリ等のニューワールドで作られたワインは非常に安価に美味しいものを楽しむことができます。そういった点では、パーカーの功績はとても否定出来ないものがあります。

 

そもそもパーカーポイントはパーカー個人の美味しさの基準であり、ワインの美味しさそのものの尺度ではない事を理解する必要があります。それを理解すれば、パーカーポイントが高い=濃くて果実味がある美味しいワインである、という指標と理解すればいいのです。

 

ジョナサン・ノシターを始めとする、土地本来の味わいを大切にする、薄いワインが美味しい系の派閥はどうでしょうか?そもそも薄い系のワインは美味しいものが非常に少ないのです。実はニューワールド出身の薄旨ワインというのは、ほぼありません。未だにフランス・ブルゴーニュしかほぼ実現できていないのです(そのブルゴーニュのワインですら、美味しくないものが殆どです)

 

またブルゴーニュワインは高い。美味しいものを求めると、最低でも三千円はします。最高品質になると、百万円すらします(ロマネ・コンティという世界で最も高いワインがそれです)

 

僕個人の結論としては、何でもかんでもパーカーを信じる人はそもそも素養がなさすぎる。しかしパーカーを悪の権化のようにいうのも間違いだ。世の中には濃い味でおいしいもの、薄味ででおいしいもの、といろいろある。それぞれの特徴をキチンと理解した上で、使い分ければそれで十分でしょう。というラインでしょうか。

 

なお古酒に関してはまた別の知識が必要になります。長くなりましたので、それについてはまた別の機会に述べることとしましょう。

 

 

takasuka-toki.hatenablog.com

 

 

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