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珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

貧しい若者。豊かな高齢者。老人大国ニッポンの貧富の差は何故起きるのか。

世の中には貧富の差がある。キリストが誕生してから2000年たった今でも、格差はなくならない。何故か?それは資源に限りがあるからだ。

 

豊かになるためには沢山の資源が必要だ。限られた資源の中で、豊かさを享受するためには分配に傾斜をかけるしかない。

 

昔の人々は、まずはじめに身分制度を構築する事から始めた。貴族と農民。士農工商身分制度を設けることで貧富の差を作り出し、余裕ある多くの資源をアッパークラスへ、生きるのに最低限の少ない資源を下層民に配分することで、格差を作り出していた。

 

そして時は流れ、世にグローバリゼーションの流れが到来する。すると頭のいい人達はある事に気がつく。「資源の偏りを国内ではなく国外で形成すれば、我が国はもっと富むではないか」これが帝国主義だ。多くの列強諸国がこぞって各地を武力で傘下におさめ、植民地という名の不平等な力関係を結ばせる事にやっきになった。

 

植民地で生まれた豊富な資源を不当な金額で買い叩き、それを自国で正規価格で売りだせば、簡単に中抜き分を搾取することができる。こんなの子供でもわかる理屈だ。この単純な理屈が列強諸国が豊かだった理由であり、それ以上でも以下でもないのだ。

 

つまりなんてことはない。豊かになるには資源をどうにかして偏らせればいいだけなのだ。「俺は豊かになりたいからお前は我慢しろ」これが人類の長い歴史史上で行われてきた事のほとんど全てをいいあらわす言葉でもある。

 

そうして人類は2度の世界大戦を経験した。この間で科学技術が発達し、食料やエネルギーといった資源の取り分が大幅に上昇して人類全体が豊かになった。すると次第に各国間を貿易という形で「経済的に殴りあう」競争の方が「武力的に殴りあう」競争の方より全体的に必要経費が少なくなった。今では先進国と言われている諸国は、武力で殴りつける事はほとんどなく、知力でもって経済的に殴りかかる事で富の偏りを生じさせることに躍起になっている。

 

日本という極東の小国がある。この国はかつて世界大戦に敗れた後、奇跡的な経済成長を遂げ、一気に世界2位の経済大国に成り上がった。かつての日本は経済的に諸外国を殴りつけるパワーが桁違いに強く、サラリーマンの平均年収が600万にも到達した時もあった。

 

そして時は流れ2016年。お隣の中国が破竹の勢いで経済成長を遂げる中、悲しいことに日本は低成長時代に突入する事になった。現在ではサラリーマンの平均年収は350万。日本の絶頂期の約半分だ。

 

かつて多大なる巨万の富を生み出してくれた先達は、高齢者となり医療費・介護費という社会保障費という形で巨大な負債へと変貌を遂げた。昔のように日本が絶大なる経済成長を遂げているのならば、この巨大な負債も気軽に負う事もできたが、残念ながら今の日本は低成長国家だ。資源は限られている。

 

話を始めに戻そう。豊かになるためには沢山の資源が必要だ。限られた資源の中で、豊かさを享受するためには分配に傾斜をかけるしかない。高齢者の社会保障費は巨額だ。殆どの高齢者は、とても自分の持っているお金だけでは支払えないような大きな金額である。

 

日本という国は税金という形で国民からお金を徴収している。この税金をどういう風に使うかは、その時の与党が大筋を決める。

 

日本という国は民主主義だ。与党は選挙という形で選ばれた、政治家により構成される。

 

政治家は国民から票という形で多くの支持を受けられなければなれない。そして国民から支持を受けて政治家になったものは、支持者の為に報いるのが基本だ(支持してくれたのだから当たり前だ)

 

資源がめちゃくちゃあるのなら、若者から高齢者まで全ての民に芳醇な資源を分配すればいいけども、残念ながら今の日本はそこまで豊かではない。国民から徴収した税金の分配先にはどうしても偏りが出てしまう。先の参院選でもそうだったけど、若者は選挙に行かないが、高齢者は選挙に行く。

 

必然的に税金は高齢者に優遇する形で流れていく。これはもうどうしようもない。

 

こうして現代日本は奇妙な事に、昔の貴族と農民。士農工商の頃のような国内で豊かさの格差を作り出すという昔の様相にすっかり逆戻りしてしまった。もちろん貴族は高齢者で、農民は若者だ。僕ら若いのはせっせせっせと働いて、お上に年貢を納める。そして年貢を貰ったお上は高齢者にその富を潤沢に分け与える。

 

なんていう事だろう。2度の大戦を通じて焼け野原から奇跡の大成長を遂げた日本だが、気がついたら江戸時代の頃とほとんど変わらないような身分制度に逆戻りしていたのである。

 

これは見方によっては高齢者という列強諸国に搾取される、若者という名前の植民地であるとも言える。戦争法案反対と声高に叫ぶ、どこぞの大学生によるお馬鹿な団体があったが、戦争なんてとっくに起きてとっくに終わっている。結果は高齢者勝ち。若者負け。僕らは粛々と敗戦の民として年貢を計上しなくちゃいけないって寸法だ。

 

下手に痛みを伴わない税金という形で搾取されている分、こんな馬鹿げた現実に若者は全く気がついていない。本当は僕たちはもっと声高に「介護しません。ボケた高齢者は野垂れ死んでください」「胃ろう反対。メシが自分で食べられない人は寿命です」と叫ばなくちゃいけないのに、誰も人の生死に関連した都合の悪い事から目をそむけている。

 

もう少し僕達若者は、世代間で起きている静かな戦争についてキチンと現実を直視するべきなんだけど、こんな大切な事をどこの政党も言わない。ひょっとしたらアベノミクスが大成功して、奇跡の大成長を遂げて、かつてのように日本がメチャクチャ豊かになる世界線もあるかもしれないけど、現実はそこまで明るくないだろう。

 

今ならまだ分配できる資源があるけども、破綻したらそれすらもなくなる。こうして僕たちはゆっくりと痛みを伴わない形で絞り取り上げられ、ある日首をギロチンで落とされる。

 

まあ選挙にみんな行かないんだもん。仕方がないよね。

 

参考文献

 

文明崩壊 上巻

文明崩壊 上巻