人は誰でも何かに依存している~ヤリチンはなぜソープにいかず、不倫する女は旦那だけでは満足できないか~
昔からなぜヤリチンがソープに行かないでその辺の女性を籠絡するのに必死なのかが疑問だった。ロジカルに考えれば、時間、使用金額、その他もろもろの面でセックスにたどり着くまでのコストパフォーマンスが圧倒的に悪いからだ。
最近はソープも随分デフレが進んで、西川口や川崎に行って1万5千円も出せばかなり若くて可愛い女の子が抱けるという。セックスだけが目的ならば、そこに行かない理由がない。という事はヤリチンの目的はセックスではなく、途中過程にあるとみるのが正しいだろう。
この事に気がついた時、ようやく僕はヤリチンの本質的な問題が何なのかが理解できた。あいつら全員、ある種の恋愛依存症なのだ。女性を落とすまでのドキドキ感がないと生きていけないジャンキー。恋する乙女ならぬ恋するヤリチン。そのチンピクは恋じゃねえ。
とはいえ人はみな何かに依存して生きている。その事について今日は書こうと思う。
人は誰しも何かに依存している
人は日常だけに生きるにあらず。非日常を愛するものである。
パチンコや競馬といったものを愛好しているギャンブル依存症の人にギャンブルの馬鹿馬鹿しさを説いても時間の無駄だ。あの人達はそれ以外で非日常を体感する事ができないのだから。結果としてお金をいくら失おうが、彼らはギャンブルに通い続けるだろう。
清原和博さんだってそうだろう。50億もの金があり、あそこまでの知名度があったのだから、やろうと思えば何だってできたはずだ。けど彼の非日常はシャブの中にしかなかったのである。シャブやめますか?人間やめますか?ではないのだ。シャブをやめたら退屈な日々しか残らない。それはシャブに依存している人にとって、人間をやめるのと同じようなものなのだ。
誤解している人が多いので言っておくが、普通の人はシャブを打ったところでほとんど依存症にはならない。シャブ、コカイン、ヘロインなどのハードドラッグを使ったところで依存症になるのは精々10%程度だ。つまりシャブがたまたま体にフィットした人が依存症になるのである。この事はアルコールを愛飲する人と、アルコール依存症になる人がいる差を思い浮かべてもらえれば何となくわかると思う。
人は誰しも何かに依存している。ある人はギャンブルに、ある人は酒に、ある人は恋愛に、ある人はセックスに、ある人は薬物に。脳に強烈な快楽を与えるそれらのものが非日常を演出してくれるから、僕たちは退屈な日々を楽しんで生きていけるのである。
依存する場所は変えられる。
世の中には結婚に向いている人と向いていない人がいる。恋愛依存症であるヤリチンや不倫を繰り返す女性は、たぶん恋愛という非日常がないと生きていけないのだ。
じゃあヤリチンや不倫する女性は一生恋愛の呪縛から逃れられないのだろうか?僕はそうは思わない。
最近非常に面白い研究があった。性的欲求を満たせないハエは飲酒に走るのだという
初めてこの研究をみたとき、毎晩晩酌でベロンベロンンに酔っ払っている自分の姿を思い出し、非常に惨めな気持ちになった事をここに告白する。いや言いたいことはそんなことではない。
この研究は順からみれば「セックスができない弱いオスは飲酒に逃避する」という風に読める。だが逆からみれば「飲酒する事でセックスへの渇望を減らす事が可能」だともいえるのである。ようは飲酒で性的欲求はある程度代替可能であり、ある対象物から得られる快楽は別の何かで得られる快楽に置換可能なのだ。
考えてみると似たような事は結構ある。例えば漫画家の西原理恵子氏は異常なまでのギャンブル狂いだったけど、戦場カメラマンである元夫・鴨志田譲氏に「こんなところよりもっと面白い所に連れて行ってあげる」と言われ発展途上国へ旅行し、そこで外国で味わう非日常生活の素晴らしさを知った。そしてその日からスッパリとギャンブル沼から抜け出せたのである(ちなみに鴨志田譲氏はアルコール依存症に苦しめられていた。なんというか凄く皮肉なカップルである)
もちろんこのようにキレイに沼から抜け出すには依存しているものから抜けだしたいという本人の強い思いが不可欠だ。他人は変えられない。いつだって変えられるのは自分だけである。
変わりたい?変わりたくない?
初めもいったが、人は誰しも何かに依存している。依存する事自体は悪い事ではない。日常は退屈であり、非日常はドキドキわくわくのワンダーランドだからだ。
あなたが今、何かよくないものにどっぷり浸かり込んでいるのだとしたら、まずはそれを自覚しよう。そして次に抜け出したいという強い思いを持ち、どこか別の依存する場所を見つけ出そう。世の中には沢山の面白いものがある。多くの人がハマり込んでいるものに興味をもち、そしてそれを楽しんでみよう。世界は広いのだ。何だってある。
楽しい楽しい非日常の世界へようこそ。
<参考文献>
毎日かあさんは4巻まではヤバイ面白いので超絶オススメ。人生感じちゃうよね。