珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

【改訂】何故やり手のセールスマンや新興宗教はあそこまで人を惹きつけることが出来るのか?~三分で読める【名著】影響力の武器~

これからマインドコントロール系の名著と言われている

影響力の武器... http://t.co/gvlbt2HB

商品の詳細

の要旨を書いていきます。洗脳は自己啓発のジャンルでも人気のものですが、大体のものはこれが種本となっています。

この本がどういうものか簡単に言うと、上手いセールスマンとか宗教の教祖が何故あんなにも人を説得し、操れるのか、というものの仕組みを説明したものです。よくものにもいいようがある、と言いますが同じように人を上手く操るのにもお作法がある、という事を大規模な実験の結果、解明しております。

著者はそのルールとして6つのルールがあると述べており、それぞれ

①返済性。

②コミットメントと一貫性。

③社会的証明。

④好意。

⑤権威。

⑥希少性。

と名付けております。以下それぞれ1つづつ詳しく説明していきます。

①返済性

これは誰かに何かをしてもらったらお返しする義務を感じるという特性を表しています。これは好意が一方通行で終わらず、社会にとって有益な様々な持続的人間関係や交流が発達するために人間にプログラムされたものです。これを詐欺師は実に上手く使って金を騙し取ってたりします。

例えば本文中に出てくる例ですと、宗教法人ハレー・クリシュナ協会の寄付金集めなんかが実に理解しやすいです。この法人、初めは普通に寄付金を集っていたのですけど、当然と言うかみんな怪しい宗教法人に寄付金なんて払いたくないですから、当初は全くといっていいほどお金が集まりません。

それで作り出した解決方法が実に上手い。どうしたかというと公共の場所でクリシュナ教徒は突然、一般人に花を押し付けるようにしたのです。手に無理やり握りこませたり、ピンで上着に留めつけたり。一般人がこんなものいらないといっても、いいえ。プレゼントですから、と言って無理やりおしつけます。

そして渡した後、募金箱を見せつけ寄付お願いしますと頼み込みます。こうなると一般人は花を貰ってしまった手前、何もしないで立ち去る事は出来にくくなり、しょうがなく何円か募金をしてしまうという流れになります(ちなみにこの花はその後近くのゴミ箱に高確率で捨てられるのでまた使い回されます)

このように人間は、一度何かを与えられるとお返ししなくちゃいけない気分になってしまう、という性質をもっています。この法則はこの例以外にも、例えば男性が女性にデートでご飯を奢るのとかにも上手く利用されていますし、試供品としてタダでメーカーが製品を配るのもこの原理が元になっています。

続いて

②コミットメントと一貫性

を解説します。これは殆どの人に、自分の言葉、信念、態度、行為を一貫したものにしたい、という欲求があるという性質を示しています。僕らはブレない人に魅力を感じ、逆に意見がコロコロ変わる人なんかは信用できないわけですが、この原理が働いているからだと思われます。

これはアメリカのやり手車セールスマンの例がわかりやすいです。 やり手のセールスマンが客にどうやって車を上手く買わせているか、というとまず初めに普段よりお買い得な値段をして、取り敢えず車購入の契約書にサインをさせてしまうのだそうです。取り敢えず初めに相手にイエスと言わせる事が大切。

で客がサインをしたら本部に確認を取るというなりして取り敢えず一度席を外し、しばらくたったらやっぱり赤字だから無理と本部に言われた。申し訳ないけどあと○○ドル負担していただけないか、と言うそうです。こうなると客は一度イエスと言ってしまった手前ノーと言い難く、しぶしぶ容認するそうです

この法則の面白い所はこういう直近の行為のみに作用するわけではなく随分前にイエスといってしまった事にも作用するという部分です。ある州で街の掃除のボランティアを集った時、一ヶ月前にあなたは街が綺麗になる事に賛成しますか?という質問をされイエスと答えた人と何もされなかった人とを比べた時、このイエスと答えた人がボランティアに参加した率が優位に高かったのだそうです。

この事からも、誰かからいきなり何らかの意見に対して肯定的な意見をいうよう求められたとき、それは遠隔的に作用して何らかの洗脳を施すのが目的なのかもしれません。おお怖い怖い。簡単にイエスとか言っちゃ駄目ですね。

③社会的証明。

これは人はみんながやっているものに影響されてしまう、という事です。例えばテレビのヤラセの笑い声、なんかがそうですね。あんないかにも作り物の笑い声でもあるだけで、実際聞かされた視聴者が笑う率が大いに高まるのだそうです。空気を読むなんてのもこれに近いかもしれません

これが悪い方法で使われているものの例として、テレビの一般化した報道なんかがありますね。キレる20代、とかいう特集組んでいかにマスメディア大勢が一度に若者を悪者扱いしてみたりする例のアレです。ま、みんなこう考えているんだよ、って風なメディアの煽りをまともに受けちゃ駄目ですね。

④好意。

これはそのまんま、人は自分に好意を持ってくれている人は無下にできないっていう事です。これをさらに応用すると自分が好意を感じている人にエコひいきしやすい、という事につながります。美人は得、と言いますがこれは僕達が身体的魅力を持つ人に好意を抱きやすいからが理由なんだとのこと

他にも好意を抱きやすい傾向のものとして自分と似ている人、というのがあります。同じ大学だったとか、同郷のよしみとか、同じ趣味を持っているとか。そういうの見つけると何だか相手の事ちょっと好きになっちゃったりしますよね。詐欺師はこういう点を実に上手く使ってきます。

例えばいきなり電話口で「〇〇さんに紹介された」とか言われたりして商品売りつけられると、何も言われてないのより無下に断りにくい、というのは何となくわかるかと思います。他にも人気のある芸能人が化粧品のCMによく出るのも、その芸能人への好意が商品にそのまま移行するのを見こまれているからだそう

⑤権威。

これは権力者に言われた事は信用してしまいやすいという事を示しています。この効果は想像以上に怖くて、その昔、看護師に「医者からの命令です」といい患者さんに致死量の薬を投与する処置を命令するという実験を行い、これに反対する看護師が何人いるのか調べた所、恐ろしい結果が出ています

事前の調査で医師からの誤った指示に従うかと思うか?という問いに対して殆どの看護師が従わないと思う、と答えたにも関わらず、なんと95%の看護師がこの処置を施そうとしてしまったそうなのです(勿論実行する前に研究員に止められてる)いかに権力に私たちが左右されやすいのかよくわかる例ですね

詐欺の手口としてだと、何らかの商品の推薦文に例えばいかにも東京大学医学博士推薦!とか付いてたりするアレですね。他にも病院で医者の格好をしている人を見ると、なんか腰が低くなっちゃったりしますよね。本当にその人が医者なのかも知らないのに(本当は病院にいるコスプレイヤーかもしれない)

いや流石にコスプレの事は少ないとは思いますけどwでも詐欺師ってやっぱりというか落ち着いた雰囲気の高そうなスーツ着てやってきたりしますし、そういう権威を示す肩書きとか服装を装っている事が多いのは言うまでもないわけです。 陳腐なものいいですけど、肩書きじゃなくて中身で判断しましょうね

最後は

⑥希少性

僕らは限定品とか、そういうものにいいようの無い魅力を感じる傾向があります。元々は手に入れるのが難しいものとかはやっぱり貴重品な事が多いわけですから、一般的にはそう感じることは間違いではないのですけど、大量消費社会の現代ではこれを上手く使って物を売られたりします

希少性は限定品にだけ感じるということでもなく、他にも禁止されているものとかにも感じます。何百年に一度だけ入れる寺、とかありますよね。あんなのそれを知る前までは行きたくもなかったのに、そう言われると行きたくなっちゃったりするわけです。上手く欲を創りだされちゃっている、いい例ですね。

お店の営業だとかだと、例えば何らかの電化製品を見に行った時、価格を聞こうと思って近くの販売員に「これいくらですか?」と聞いた時、「これは人気な商品でして・・・・さっき売れ切れてしまったんです・・・・」と言われると、突然欲しくなったりするわけです。

そういう時、大体販売員の人って「ひょっとしたら在庫が余っているかもしれないですから確認してきます」とか言ったりしますよね。あれ、本当はあるのわかってるクセにわざわざそう言うように教育されているそうです。いやー恐ろしいもんやで。こうやって欲しくもないのに欲を煽られうなんて馬鹿みたい

さて、以上6つの影響力の武器を書いたわけですが、じゃあ僕達は騙されないために、どうやってこれらの洗脳的手法に立ち向かえばいいのでしょうか?詳しい事は本書... http://t.co/gvlbt2HB を読んでほしいのですけど、一言で要約すると「知ることこれにつきます。

例えば①の返済性みたいに突然必要ないものを押し付けられお返しをしなくちゃいけない気分になったら

「そういえばコレ影響力の武器に詐欺の手口として書いてあったな」

と思うだけで随分と突っぱねやすくなるわけです。これは相手に作られた欲だから、お返しする必要はないんだと自分に言い聞かせてね。

もともと相手も好意ではなく、騙す気でこっちに仕掛けてきているわけですから、真面目に付き合うなってことです。まさに知は力なり。これをもう少し詳しく知りたい人は橘さんの著書

亜玖夢博士の経済入門... http://t.co/GVcn5GqE

商品の詳細

に実に上手い喩えが載っています。これはオススメ

この本文中に詐欺師の人が出てきますけど、その営業スタイルはまさにこの手法をそのまんま使って行われています(本文中に詳しい説明も書いてあります)この本、他にもゲーテルの不確定性原理とかゲーム理論などの事も非常にわかりやすく書いてあるので、かなりよいです。というか橘さんの本は全部いい

というわけで影響力の武器についての記事、これで終わりとします。お読み頂きありがとうございました!