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珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

トランプ大統領は民主党と同じ流れを辿って敗退するんじゃないだろうか

ドナルド・トランプが大統戦に勝利した。選挙前はヒラリーが僅差で勝つという噂で持ちきりだったが、蓋を開けてみればトランプ圧勝で僕を含めて世間の人々は驚愕したと思う。

 

知っている人も多いかもしれないけど、米国の大統領は、勝利後に演説を行う。オバマ大統領の感動的な演説を覚えている人も多いはずだ。小説家の第一作目にその作者の書きたいことがほぼ全て内包されているのと同様、大統領演説には大統領になった人のやりたいことが大体書いてある。

 

以下簡単にそれを読み解きつつ、トランプ大統領がどういう為政を行うかを予測してみよう。

 

www.buzzfeed.com

 

オバマとトランプの意味するアメリカ国民の違い

オバマ大統領は大統領演説でこう述べた。ちょっと長いけど引用する。

 

民主党員も共和党員も、黒人も白人も、ヒスパニックもアジア人もアメリカ先住民も、ゲイもストレートも、障害者も障害のない人たちも。アメリカ人はみんなして、答えを出しました。アメリカは今夜、世界中にメッセージを発したのです。私たちはただ単に個人がバラバラに集まっている国だったこともなければ、単なる赤い州青い州の寄せ集めだったこともないと。私たちは今も、そしてこれから先もずっと、すべての州が一致団結したアメリカ合衆国(United States of America)なのです。」

 

これと比較すると、トランプ氏の定義するアメリカ国民は凄く狭い。彼の想定しているアメリカ国民を一言で言い表すと、トランプ氏1の友人知人といった彼にとって都合のいい人である(都合の悪い人≒非国民)

 

彼の大統領演説は、その文面のほぼ全てが自分を支援してくれた人への感謝で構成されている。オバマ大統領の定義するアメリカ人が、異なる個性を持つ人々の和解と一致団結を目的としているのと比べると、非常に対称的だ。真逆と言ってもよい。

 

あの演説を聞いてどう思うかは人それぞれだと思うけど、僕は「自分の傘下に加わる人には無限の恩恵を、そうでない人には排除を」という思想が凄くすけて見えるように感じた。もちろん人は自分と仲の良い人には優しくなりがちだけど、それを政治の世界に持ち込むと物凄くマズイ(過剰な縁・コネはいつだって不祥の温床だ)

 

アメリカはかつての日本の過ちを繰り返すのだろうか?

トランプ氏の勝利演説からは、政策的な事は公共事業を増やしてアメリカ人の仕事を増やすという事しか述べられてない。はっきり言ってそれ以外の政治家としてのビジョンは全く書かれていない。

 

もともとトランプ氏の政策は、メキシコの間に壁を作るだとか、違法性のある移民を強制送還するだとか、いわゆる彼の想像する「良きアメリカ人」への優遇を意図しているものが多い。

 

選挙の結果をみればわかるけど、今回トランプ氏に投票した人は都心部のエスタブリッシュ層以外の人間だ。彼らはなんでトランプ氏に投票したのだろうか?それはトランプ氏の述べる政策が、今の高学歴ハイスペック優遇社会であるアメリカ社会の生きにくさを多少なりとも緩和してくれるのではないだろうかという思惑があるからだろう。

 

公共事業の良い点は、高学歴ハイスペックではない庶民にもお金がそこそこ落ちるようにできる事だ。オバマ政権、そしてヒラリーとエスタブリッシュメントにより牛耳られている今のエリートしかお金持ちになれないアメリカという国の構造の中で生きている人からすれば、トランプの自民党型バラマキ政策は物凄く夢がある。

 

問題は言うまでもなく、その財源がどこにあるかである。アメリカは2016年現在、世界第三位の人口大国である。日本の約3倍もの人数である3兆人近くの人に、トランプ氏は分け隔てなく恩恵を与える事はできるのだろうか?

 

バラマキの資金はおそらく捻出不能

トランプ氏の選挙活動中の発言を聞くと、日米安保を解消するだとか、アメリカの貿易を徹底的に保護化するだとかいった発言が目立つ。たぶんだけど、トランプ氏は一見アメリカにとって無駄にみえるこういう分野への資金投入をカットすることで、余分な資金を国内に投入できるという考えが根底にあるんじゃないだろうか(そして今回の選挙で彼に投票した支持者達も、その資金が外ではなく自分達に向かって流れる事を期待していたものだと思われる)

 

ただ実際問題、政治・外交・貿易の問題は非常に複雑だ。ある面では一見無駄にみえるこれらの活動も、止める事ができないからこそ今まで続いているのである。トランプ氏がこれらの問題を公約通りに廃止できるかというと、できないだろう。

 

繰り返しになるが、トランプ氏はこれらの活動を廃止する事で、浮いた分の余剰な資金を公共事業に投資する事を恐らく想定していると思う。だけど上に書いた理由通り、恐らくそんな事はできない。できないのだから、当たり前だけど余剰な資金などアメリカ政府にはうまれない。余剰な資金がないのだから、当然と言うかバラマキはできない。

 

これってどこかで聞いたことないだろうか?そう民主党が政権を取り、埋蔵金があるはずだと意気込んで第一党を勝ち取った時のあの光景だ。我々日本人なら誰でも知っているけど、結局埋蔵金なんてどこにもなく、政治活動に不慣れだった民主党は日本という国をメチャクチャに破壊し尽くして、結局数年後に自民党が第一党に返り咲いた。

 

たぶん今後トランプ氏は上に書いたようなストーリーを辿り、結局バラマキ資金を捻出できずに支持率が急落する。彼に期待した人は、結局彼が今までの社会的構図を破壊できない事に深く失望するだろう。

 

トランプ氏はこの時点で非常に苦悩する。もともとポピュリズム的な発言で支持率を上げてった彼にとって、大衆からの失望は非常に辛いことだろう。そして彼はきっと手を付けてはいけない蜜壷へと手を出す。そう、ウォール街シリコンバレーといった、アメリカに金の卵を産むエスタブリッシュの巣窟だ。

 

ドイツが借金で首が回らなくなった時、ユダヤ人から金品を巻き上げてファシズムに突っ込んでいった事は誰もが覚えている歴史上の事実だ。そうして右に傾きまくったドイツが、どんな事をしでかしたかはユダヤの人達は絶対に忘れない。

 

皮肉なことに、アメリカの金の卵を産むエスタブリッシュの巣窟にはナチスから逃れてやってきたユダヤ人がたくさんいる。ウォール街シリコンバレーに手を出すということは、上記理由から政治的にも非常にマズイ。そんな事は誰でもわかっている。

 

今回の選挙でもウォール街シリコンバレーの人達はトランプ氏に非常に冷淡だったけど、それは彼ら自身が自分たちがトランプ氏の想定する”良きアメリカ人”の枠に入っていないだろう事が心の底からわかっているからだろう(死んだベトナム人だけがいいベトナム人だという言葉がかつてベトナム戦争時代にあったが、これに照らし合わせると税金を払うハイスペックだけがいいハイスペックだ、になる)

 

こうしてアメリカ国内は”知的エスタブリッシュメント層”と”良きアメリカ人層”の中で真っ二つに世論が割れ、取り返しのつかない事になるんじゃないかな、というのが僕の予想だ。

 

ひょっとしたら上手く手打ちがなされるかもしれないし、真っ二つに割れる前にトランプ氏が暗殺されるかもしれない。未来はどうなるかはわからない。けど1つ言い切れる事がある。埋蔵金なんてどこにもない。それは私達日本人が、民主党に政権を任せて学んだ、絶対的に正しい1つの真理である。