珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

いじめられた事がある、あなたへ

小中高大ほぼ全ての期間でいじめられていた高須賀です。いじめがなかったのって、浪人の間ぐらいじゃないかなぁ(友達1人もいなかったからね)

 

まあ運が良かったのか、育った地区は比較的温厚で、いじめられたっていったって「パンを買ってこい」みたいなのとか、「◯◯に告白してこい」みたいなエグいのは経験してないんですけどね。そういう人から見れば「お前の人生など生ぬるい」となるのでしょうし、正直スンマセンって感じなんですけど。

 

まあ何はともあれ嫁が仕事から帰ってこなくて暇なので、今日は自分と似たような境遇の人の助けになればいいなぁなんて大それた事を考えつつ筆を綴ってみようかな、と思います。

 

この歳になってみて自分の過去を振り返る事がよくあるのですが、自分について診断を下すとすれば典型的な自閉症だな、と思います。未だに人の話は黙って聞けないし。幼少期は人が「可哀想」っていうような場面で「こいつ憐憫の情を集めてみんなに同情してもらいやがって」みたいなアサッテの方向の思考回路が随分と多かった気がします。

 

今では随分とそういうのは減りましたが、それでもまだ時々まわりに「えっ?」て言われる行動を取ってしまうことは多々有ります。そもそも他人に共感って未だにできないんですよね。もう最近は「自分には他人の心が理解出来ないのだろう」と思って割りきっています。

 

そんな自分が割と救われたなぁと思ったのは、高校生の頃に西尾維新先生の「クビキリサイクル」で主人公であるいーちゃん

 

「僕いじめられっ子だったんですよ」

 

みたいな事をいった後で、園山朱音っていう登場人物に

 

「君は差別されていたんじゃなくて、区別されていたんだよ。人は異質な存在に対峙した時に、どういう風な行動をとればいいかわからないから」

 

みたいな事をいわれるシーンがありまして。これ読んだ時に随分救われたんですよね。冗談抜きに。まあちょっと中二病こじらせちゃってるのもうまい具合に左右して「ああ僕は異質な存在なのかもしれない。なら区別されるのも仕方がないか」なんて。いま考えると少し恥ずかしい過去ではありますが。

 

勉強は死ぬほど嫌いだったし、正直ゲームとか作りたかったんですけど何故か妙に負けず嫌いで(これがあったからいじめに絶えられたのもある。いじめに屈した時が決定的な負けだと思っていたから)その後、死ぬほど受験勉強をしてギリギリもほんとギリギリでとある医学部に引っかかる事となりました。

 

そんな事からも言えるんだけど、とりあえずいじめられてる人、勉強だけはほんと頑張れ。上に行けば行くほど基本的には澄んだ空気が吸えるから。いじめが無いっていったら嘘だけど。それになんていうのかなぁ。変なら変なりに突き抜けちゃうと、こっちの世界の人って「そういうもの」として受け入れてくれるんですよ。底辺社会だと例外はぶっ潰してくるんですけど。

 

こっちの世界で一度「そういうもの」として受け入れられるとね。すごーく、すごーく生きるのが楽になります。今まではどんなに我慢しても努力しても居場所が全然見つからなくって、努力が明日を生き抜く為のギリギリの生存戦略だったんですけど、ほんと一回それが見つけられるとビックリするぐらいピタッと自分が社会に位置できた事が肌感覚で理解できるようになります。そうすると「ああ俺って生きててよかったんだ」って心の底から納得できるようになってね。なんていうか「救われる」んですよ。冗談抜きにね。

 

昔、昔、予備校の講師が「あなたの葬式を思い浮かべてください。はたして何人があなたの事を思って涙を浮かべてくれますか?泣いてくれる人数があなたの社会的な価値です」っていった事があったんですよ。今考えると家庭と学校しか社会がない奴にこのセリフをいうのはちょっとエゲツナイなぁなんて思わなくもないんですけど、このセリフを生まれて始めて聞いた時、「両親以外1人もいないわ・・・ほんと酸素を吸って二酸化炭素にするだけの無能だな」と軽く絶望したんですよね。

 

結局人間の幸せって、社会にどれだけ深くコミットして、自分の影響を及ぼせる場所を持てるかなんですよね。家庭とか仕事とか、趣味とかその他もろもろ。なんでもいいんですけど、誰でもないあなた個人が誰かから必要とされている時、人は限りない充足感を感じるんです。

 

だからいじめられてた事がある全ての人達にいいたいんですけど、やっぱりあなた達は多分普通の人とくらべてちょっと変なんだと思います。子供って基本は動物脳だから、おかしなのを見つけ出す能力は異様に発達してますから。そこは仕方がない、認めましょう。

 

けど変わってるって事は、言い換えれば社会的にはユニークなんですよ。特異点と言い換えればわかりやすいかな?だからこそ「誰かの特別」に足りえるのかな、と僕は思うんですよね。だから今は凄く辛いとは思うんだけど、なんとか少しだけ努力して、生き延びてこっち側に来て欲しいなって思います。頑張ってこっちにこれたら、あなたは特別な何かになれるんだよって。いやこんな事言うといじめられっ子あげすぎやろって怒られちゃうかもしれないけど。けどいじめられてるんだからそれぐらいは多目にみて欲しいかな。

 

なんか嫁が帰ってきそうだし、この感じで続けてくと永遠に終わらないから最後に一言だけ。

 

インターネット、ありがとう。あなたのおかげでここまで生きてこれたし、居場所がみつけられました。本当にありがとう。

 

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

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