珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

壮絶な環境を勝ち抜き、力を得たあなたに伝えたい、たった一つの事。

前回、僕は悟りの本質を「肉体的・精神的な苦行を通して身体的自己と精神的自己が別個の存在である事を深く理解し、そのうえできちんと現実にコミットできる人」という風に定義した。そして「昔でいうところの苦行に相当するそれらを耐えぬいた人達にはある種の特別な能力がそなわる」為、結果として一部の超激務出身者や毒親出身にハイスぺが多くなるという帰結に導いた。

 

 

しかし本当に注意してほしいのだけど、こういった激務出身者や毒親出身者で生存競争を生き抜いた人はウルトラハイスペックではあるものの、全員がジェダイの騎士のようにフォースの力をきちんと使いこなせているわけではない。むしろダークサイドに落ちている人の方が圧倒的に多い。

彼・彼女らの事はネット上ではサイコパスとよく呼ばれている。

あの記事では「苦行を経て悟り一歩手前まできた人の99%はきちんと現実世界にかえってこれない」という風に書いたけど、実際問題フォースの力をえたほとんどの人はサイコパスになる。

 

 

仏教や禅の世界では厳しい修行を通じ、悟り一歩手前の世界に入り込みそうになった人の事を師範代が強く強く叱りつけるという事が行われる。

なんでこんなことをするのか?実はこれは現実世界へときちんと戻ってこれるようにするために必要な儀式で、これを行わないと多くの力を得た人は現実認知能力が著しく歪むのである。自分は素晴らしい事を知った”から”人々を”導かなくてはいけない”等のように。少し考えればわかるけど、これは因果関係が全然成立していない。

こういうモンスターを世に放たない為に、修行の最後に厳しい叱責という認知行動療法を通じて一度歪んでしまった現実を観る能力を再び正しい形で観れるようにするのが師範の役目なのである。漫画の世界ではよく力をえた弟子が師範をボコボコにして世界を悪の色に染めたりするけど、本当はあんな事はあってはいけないのだ。

力を得ると人は簡単に暴走してしまう。能力を手に入れたからといってやっていいことと悪い事があるという事は基本中の基本だ。けど普通の人はそれを忘れて簡単にダークサイドへ転落してしまう。

 

そんなの一部の人間だけだって?いやいや、あなただって多少はこういった事に加担している。身近な例でいえば、ネット上での罵倒やストーカー行為がそれにあたる。

某大手掲示板やtwitterなどの匿名SNS上では日々現実社会ではとても言えないような悪口が書かれているし、現実世界ではストーカー行為なんでどう考えても犯罪なのに、ネット上での特命しますた案件は枚挙に事欠かない。

普通に考えれば、これらが現実世界では「あまり褒められたことではない」のは簡単にわかるのに、それがネットという力を手にした瞬間、何故か「してもかまわない事」になる。

ネット上では程度の差こそあれ、誰でも立派に認知が歪んでいる。力は簡単に人を狂わせるのである。

 

 

まあ何はともあれ異常ともいえる壮絶な環境や罵倒、激務を勝ち抜いて人には、とてつもない能力が身につく。そうして得た力を本当は正しく使わなくてはいけないはずなのに、そういった事を指導してくれるマスターヨーダを持たない現実社会での彼・彼女らは本当に無茶苦茶だ。こういう人たちはなまじ優秀だったりするため、その異常行動を許されてしまったりするから余計タチが悪い。

 

 

 

フォースの力はそれを得る過程で現実認識能力が著しく歪む。

そういったダース・ヴェイダーのようなハイスペック・サイコパスが巷にはびこっており、行き場を無くしたそういう力のベクトルが、365日死ぬまで働く社畜やお局といった著しく現実認知能力が歪んたモンスターを生む。

こういう人は本当は全員、認知行動療法を受けてその歪んだ現実認識能力を治すべきなのに、なぜかこれは全然行われない。マナー講習やら社内研修なんかより僕はよっぽど大切だと思うのだけど。

せめてそれが駄目なら一年に一回、スターウォーズを社会で上映して欲しいものである。

あの映画は本当によくできている。

駄目、ダークサイドへの転落、絶対。

 


激務出身のあなた。

プライベートと仕事が同義であったり、夜中の12時まで働き続けることは”あなた”にとっては常識でも、”全ての人”にとっての常識ではありません。

あなたの価値観は宗教のようなものであり、それが当たり前だと思うのは自分で自分を洗脳し続けている結果なのです。

巨大な力を得たからといって、人や物を不当に扱ってはなりません。

あなたの頭に蔓延している”ある種の絶対的万能感”を盾に、他人を攻撃する権利はあなたにはありません。

その力はもっと大切な人やこの世のために使ってあげてください。

 

 

独親出身のあなた。

あなたの期待するような”あなたの全てを受け入れてくれるような人”は絶対に出てきません。

わけもなく不機嫌になったり、相手を怒鳴りつけたり、自殺未遂をしたりして、相手を試すのはやめましょう。

あなたの全てを赦してくれるという事は”相手に何をしてもいいという事”ではありません。

人を赦すということは、相手を信頼することです。

これまで生きる中で、あなたは沢山の人に赦してもらったと思います。あなたも少しづつでいいから、人を信頼してみませんか。

今までも大変だったし、これからも楽ではありません。

けれど誰にだって喜びを分かち合い、弱さを補い大切な誰かと歩いていく事ができます。

頭のいいあなたには、これ以上説明しなくてもいいですね。

 

 

最後に僕の大好きな小説から一文を引用して終わる事にします。

 

 

泣いたのは本当に久し振りだった。でもね、いいかい、君に同情して泣いたわけじゃないんだ。僕の言いたいのはこういうことなんだ。一度しかいわないからよく聞いておくれよ。

僕は・君たちが・好きだ。

---風の歌を聴け---村上春樹---