珈琲をゴクゴク呑むように

アツアツだよ(´・ω・`)

孤独に打ちしひ枯れている全ての人へ

新年があけた。去年はいろいろあったとは思うけど、みなさまも気分を一新して各々自己啓発に努めて欲しい。さて新年一発目のブログだし、為になりそうな話をしようかと思う。テーマは友達の作り方にでもしようか。

 

なんとなくだけど、このブログを読んでいる人に結構多いんじゃないかと思うタイプの人達として、忘年会にも呼ばれず年末年始を1人で過ごした人だとか、年賀状なんて一枚もこない人なんかが結構多いんじゃないかと思っている。まあ僕がそういう人間だったから、きっと君もそんな感じだろう。

 

僕も今年で31になるのだけど、今までの人生を振り返ってみると大学卒業まではそれはもう孤独にまみれた人生だった。友達はいない。だから趣味は共有できない。まわりの人間はつまらない。まあそういう独りよがりな人生だった。

 

僭越ながら同種のタイプの人間を代表させてもらい一言わせてもらうと、まあ君たちのようなタイプの人間はしばらくずっと孤独である。30年ぐらい孤独やってきた人間がいんだからまず間違いはない。っていうかある日突然友達ができて、身の回りの人達から慕われるような事なんてあるはずがないに決まってるじゃないか。それって今までの人生と180度も方向性が違うんだから。

 

そんな孤独にまみれた君達に出来ることはたった一つだけだ。もっともっと孤独をこじらせて、文章なり絵なりなんでもいいから、それに姿かたちを惑わせて世界に発表しつづける。それをもうひたすらエベレストに登頂するような絶望的に終わりない旅に挑むような気持ちでやってって欲しい。

 

はっきりいうけど、この旅の終わりは初めた頃は全然みえない。「いつ終わるんですか」って聞かれても「そんな事聞いてるようじゃまだ終わらんよ」としかいいようがない。君はふざけるなと憤るかもしれないけど、まあ世の中なんてそんなもんである。っていうかそんなに簡単に孤独に勝てると思うなよ?孤独、くっそ強えーから。

 

けどそれを延々と続けていくと、180度が179度になって、179度が178度になって、ある日突然角度がカコーンと変わるときがくる。気がつくと君の周りにはびっくりするぐらい友達がいる。ひょっとしたら人生の伴侶もいるかもしれない。

 

君はいうだろう「一体何が起きたんだ!?」ってね。

 

僕はいう「おめでとう。それが始まりだよ」とね。

 

あけましておめでとうございます。今年は是非とも雨垂れ石を穿つような1年でありますよう、心より同士をお慕い申し上げます。

 

高須賀 拝

来年から有料メルマガで飲食関連の事を好き勝手書くプラットフォームを立ち上げます

僕は食べログを読むのが相当好きだ。いろんな人が飲食店についてあれこれ書いているのを読んで、それを分析する事に無上の喜びを感じる。

 

かなり食べることを偏愛しているという事もあって好きなレストランとかについてあれこれ書きたいという気持ちは物凄くあるのだけど、それと同時に自分の好きなレストランについての情報を無料でWeb上に発信するという行為がどうしてもできないというジレンマがあった(好き勝手いろいろ書くことで良くも悪くも店に迷惑がかかるんじゃないかとか、べた褒めした店が予約が取りにくくなったら嫌だなぁとか、まあそんな感じの理由だ)

 

ブログを書くのが好きだという事もあって、文字を書きたい欲がそれなりにあるという状態にもかかわらず、上記理由につき本当に好きなレストランとか飲食関連についての記事を書けないというジレンマがどうしようもなくつきまとっていて、本当になーどうしたもんかなーと思っていたのけど、有料メルマガ(たぶんnoteでやる予定)でやりゃ全部解決じゃんという結論に至り、そんなこんなではじめてみようかなと思っている。

 

内容としては、もう本当に好き勝手飲食関連について書きまくるだけのメルマガになる予定だ(月額300円とか)。美味しいお店は知性をもってトコトン褒めるし、クソ不味い店については真心をもって批判する。ときにはマクドナルドとかラーメンのようなB級グルメについて書くこともあるかもしれないし、自炊について書くこともあるかもしれないし、自宅とかワイン会で飲んだ美味しいワインについてあれこれ書いたりもするだろう。

 

ベースとしては毎月行ったレストランについての批評が基本情報になるつもりだけど、そのレストランがどうだという情報以上に飲食について参考になりそうな事を本当に制限を外して好き勝手書くだけのものである。

 

有料プラットフォームの利点を利用して、ブログとかTwitterには書きにくそうな事もガンガン書いてくし、今まで隠してきたレストランについての情報とかも書く事もできるかな、と思っている。メッセージを貰えるのならば、どこそこのレストランにいってみてくださいみたいな要求にもできるかぎり答えようかな、とも思っている。会員がそれなりに集まったら、食事会を開いてみたりとか面白そうな事もいつかできたらいいな、なんて思ってもいる。

 

まあ色々書いたけど、とりあえず始めることが一番大切だと思うので、新年度から上記のようなプラットフォームを開設する。メシがむっちゃ好きだという人、飲食について勉強したい人、とりあえずメシが好きな人にはそれなりに意義のありそうなものを提供する事を心がけていきたいなと思っている。

 

それではみなさん。良いお年を(といいつつまだブログ書くかもしれないけど)

スペイン・マドリードのおすすめワインショップ

せっかくスペイン旅行いくんだからスペインのワインをしこたま買い込もうと意気込んだのですが、日本語の情報がぜんぜん無くて苦労しました。色々調べて4つのお店をはしごしたのですが、うち2つなかなか良いお店を見つけたので紹介します。

 

1.Licores Lafuente

https://www.google.co.jp/maps/place/Licores+Lafuente/@40.431035,-3.699062,15z/data=!4m2!3m1!1s0x0:0x58f92ddde88168d4?sa=X&ved=0ahUKEwj5roCKo47RAhVCGZQKHdcHAzkQ_BIIeDAK

 

スペインワインが結構良い値付けで置いてある。店内を散策した感じでは、一番高いのでウニコのグランレゼルバが260ユーロ(3万2千円ぐらい。日本で買うと4~5万はするからかなり安い)

 

スペインではTAX Freeショップで90ユーロ以上の買い物をすると免税手続きが取れるのですが、このお店は加盟していないみたいで免税手続きはとれませんでした。残念(お店の人が英語を喋れずこちらの意図をキチンと説明できなかったので、ひょっとしたらできるのかもしれません)

 

2.Lavinia

https://www.google.co.jp/maps/place/Lavinia/@40.4302083,-3.6843632,15z/data=!4m5!3m4!1s0x0:0xc9e9f836e3895249!8m2!3d40.4302083!4d-3.6843632

 

日本で言うところのエノテカのような超有名店。支店がいくつかあるが、マドリードにあるのは本店。スペインに限らず、ヨーロッパの主要産地のワインをほぼ全て扱っている。

 

小奇麗なお店だしどうせ高くてつまらないワインが多いんだろうと全く期待せずに出かけたのですが、予想を遥かに裏切って置いてあるワインはメチャクチャに良かったです。

 

ワインのラインナップですが、例えばイタリアならラディコンのリボッラ・ジャッラが49ユーロ、ルチアーノ・サンドローネのバルバレスコが29ユーロ、フランク・コーネリッセンのコンタディーノも26ユーロ程度と非常に良心的。

 

フランスワインもブルゴーニュの有名生産者のものが良心的な値付けでゴロゴロ置いてあります。僕はここで日本なら一瞬で売り切れる某有名生産者のワインを4本も買い込んでしまいました(日本で買うよりも安かった)

 

またこちらでは有料テイスティングコーナーも設置されており、カウンターでカードを買って自分の飲みたいワインを選んで楽しむこともできます。かつてはウニコとかも置いてあったそうですが、自分がいった時はありませんでした。

 

なおこちらはタックスフリーの加盟店ですので、置いてあるワインは実質13%引きで購入できます。ワインを買う時に、パスポートを提示すると免税のための書類を作ってもらえますので、そちらを空港に持っていきましょう。免税手続きの詳しいことは適当にググって各自調べてください。

 

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マドリードでワインを買うなら、上記2店がオススメ。他にいい場所があったら、コメントとかで教えてくれると嬉しいです。

スペイン・マドリードの美味しいレストランを3店紹介する

遅めの休暇を取得してスペインを周遊してきました。

 

治安もいいし物価も欧州にしては安いしと非常にオススメな場所なんですが、日本語の情報がびっくりするほど少なくて泣きたくなったので首都のマドリードにスポットを当ててレストランの情報を書いていこうかと思います。

 

美味しいレストラン

1.

www.tripadvisor.jp

 

ステーキハウス。値段はワイン半本を飲んで、1人5000円ぐらい。メールで予約可。

 

日本で牛肉というとA5といったサシの入ったものがよしとされる傾向にありますが、海外の赤身肉の美味しさはそれとは別種類の良さがあります。

 

この店はマジに旨い赤身肉を良心的な値段(Tボーンステーキ二人前で43ユーロ)で食わせてくれるという点で非常に素晴らしい。調理方法は炭で表面をカリッと、中はレアという最近流行りの低温調理の真逆のようなスタイルですが、ほんとこれが美味しいんですね。

 

前菜はマッシュルーム(15ユーロ)とホワイトアスパラガス(12ユーロ)がオススメ。ワインリストも充実しているので、予算に見合ったものを頼むといいでしょう。料理とワインと楽しんで、1人5000円程度なんだから文句のつけようもない。マドリードでイチオシのレストランです。

 

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写真は調理場。ワオとか言ってたら写真撮って良いよっていわれたので一枚ぱしゃり。

 

2.

www.tripadvisor.jp

スペイン料理で最も有名なもののうちの1つがパエリアかと思いますが、この店はスペインでも珍しい高級パエリアを食べさせてくれるお店です。

 

予算は飲んで1人5000円程度。予約はメールで可。ただし前日~当日にリコンファームを求められますので、ホテルの人に頼んで予約の再確認をしてもらいましょう(僕はメールでやりましたが)

 

市内のパエリアがだいたい13ユーロ前後なのに対して、このお店のパエリアは25ユーロ前後と約二倍の値付け。果たして何が違うんだろうとドキドキしながら訪れてみたのですが、使用している食材のレベルが市内と桁違いに高かったので値付けも納得するものでした。

 

前菜はお店オススメのスモークサーモン、パエリアは大ぶりのエビのものとイベリコ豚のものを頼んだのですが、なかなか美味しく、また日本では絶対に食べられないような味付けであったので、十分に満足しながらレストランを後にする事ができました。

 

飲まれる方はワインリストはプアなので、適当にグラスで楽しむぐらいが丁度いいかもしれません。

 

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3.

www.tripadvisor.jp

 

スペインと言うと上記のような伝統料理もいいですが、エルブジ(かつて世界で最も予約がとれないレストランといわれたところ)のようなモダンスパニッシュも是非とも体験して欲しいところ。

 

こちらは一人あたりの予算が一万円程度とやや高くはあるものの、全体的に美味しい味付けの料理が楽しめる事もあってオススメのレストランです。予約はメールで可能。こちらも前日~当日までにリコンファームを要求されます。

 

肝心の料理ですが、全体的に見た目が面白く、また店の人のプレゼンテーションもエンタメ要素が強いので、かなり楽しいひとときを味わえるかと思います。味だけに関して言えば、上記2店と比較するとやや落ちますが、まあ10皿近くもクリエイティビティの高い料理をだすわけですから、そこはご愛嬌でしょう。

 

ワインリストはそこまで充実しているわけではないので、グラスで適当にお願いするぐらいがいいかもしません。

 

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とりあえずこの3つは自信をもってオススメできるレストランになります。予約もメールで可能ですので、マドリードにいかれる方はご検討いただければと思います。

傑作フリゲレビュー・ほたるのひかり~ゼルダにポケモンのバグ遊びが加わった面白みの妙~

ちょっと埋もれさせてしまうにはあまりにも勿体無い名作フリーゲームを見つけたので簡単に紹介しようかと思う。タイトルは、ほたるのひかり(閉店時に流れる某テーマソングとは恐らく全く関係がない)

 

『ほたるのひかり』特設ぺーじ

 

www.freem.ne.jp

 

本作、ほたるのひかりはフリーゲームだ。内容は端的にいえばSFCゼルダ系ゲームである。ジャンルでいえば2DアクションRPGになるのだろうか。

 

無料で遊べるとは言えそのクオリティの高さは半端なく、プレイ時間も30時間超とその辺の市販ゲームと比較しても恐ろしいまでのボリュームの高さである(僕はクリアまで35時間程度かかった)

 

ゲームの内容だけど、SFCゼルダを現代風に上手くアレンジしたものというのが一番適切だと思う。次々あらわれるダンジョンをクリアすると、その度に技や道具が増えていき使えるアクションが増えていく。これがもう本当に楽しい。

 

あーこんな事もできるようになるんだーっていう喜びに満ち溢れており、懐古ゲーマーはSFC版のゼルダの一番の面白さってここにあったよなっていう感じを思い出せる事うけいである。

 

ちなみに難易度はかなり高く、全くノーヒントでクリアするのはかなり骨が折れる。今現在、攻略サイトはひとつもない。たぶんほとんどの人は初めの森のステージでゲームを辞めるんじゃないかって思うぐらい、めちゃくちゃ骨太の難易度である(そのぶん、クリアした時の快感はたまらないものがあるが)

 

表題にも書いたけど、このゲームを絶妙に面白くしているのがゲーム内に隠された数々の抜け道の数々である。恐らく作者は全く意図していないと思うのだけど、このゲームは、作者が完全にバグ潰し(という表現が正しいのかどうかは微妙だが・・・)を完遂できていない部分がいくつかあり、それを利用して無理矢理ダンジョンを攻略する事ができる事がある(できない事も多いけど・・・)

 

この抜け道の数々がこのゲームを別の意味でまた面白くしている。最近のゲームではあまりみかけなくなってしまったけど、かつてGBのポケットモンスター赤・緑などを代表とする古い時代のゲームには数々のバグを利用した裏技が隠されており、このバグをついてゲームをあれこれいじくるのは本当に楽しかった。

 

本作はゼルダの面白さに加えて、このズル(笑)をして無理矢理ダンジョンを攻略していける事が絶妙に噛み合っており、市販ゲームでは絶対にありえない妙のあるゲームとなっている。これぞフリゲの醍醐味である。最高に素晴らしい。

 

まあ書きたいことは色々あるのだけど、とにかくまずはプレイしてみて欲しい。僕はかなりのフリゲマニアで今年もそうとうの数を遊び尽くしたけど、今年のダントツNo1の大傑作である。フリゲ界の歴史に残る一本だろう。無料なので遊ばないのは損ですよ。

 

製作者のわにりゅうさん、本当に素晴らしいゲームをありがとうございました。あと何回か助けて頂いて本当に感謝です。あの手助けがなかったら、クリアまでたどり着けませんでした(汗)

意識の高い人と本当に凄い人の差は業績があるかないかだけ

世間には意識が高い人がいる。この意識が高い人達、口では色々いい、凄い事をやりたそうな素振りをしているにも関わらず、実際問題彼らがすごい人になる事は非常に稀である。

 

今日は意識が高い人と、本当に凄い人の違いについて書いていこうと思う。

 

人の凄さは実績でのみ記される

自分が特別だという意識は、人ならある程度は持っているものだと思う。僕も中学生の時、意味もなく自分は世界で最も凄い人間だという不思議な自信に満ち溢れていた頃があった。

 

そのうち成長ホルモンが脳みそから抜け出すにつれて、僕の不思議な自尊心も雲散霧消したのだけど、まあ似たような謎に自信に満ち溢れる経験をした人は結構多いんじゃないだろうか。

 

意識が高い人達が世間一般から嫌われがちなのは、こういう僕が持っていた中学生時代の「俺は凄い」妄想を、いい年こいた大人にもなって振りまくからだ。そういう遅れてきた自尊心の芽生えに世間は冷たい。何故か?それは世間一般の人が、その人が優れた人であるかどうかを実績を元に判断するからだ。

 

例えば学歴。東大京大を卒業したということは、それまでの努力に対する1つの形である。もちろん、その後も人生は続くわけで、いつまでたっても学歴を自慢するのは痛い行為だけど、少なくとも20代前半までは自分の頑張りならびに有能さに対する強烈な証明となりうるものではある。

 

このように、人の社会で評価されるためには地位なり業績なりを上げなくてはいけない。資格をとって医者とか弁護士になる方法もあれば、本を上梓したり巨万の富を築いたりといった方法もある。こういう行為を成し遂げるのは、当然だけどかなり頑張らなくてはいけない。

 

じゃあ今度は意識の高さをみてみる事にしよう。学歴、資格、実績。これらを作り上げるのに意識の高さは全く必要がない(あってもいいけど。けどあったからといって何の約にも立たない)人が結果を出すのに必要なのは、実践する事だけである。繰り返しになるが、意識の高さなど全く必要がない。

 

こうして書いてみれば当たり前すぎるこの事実だが、不思議な事にこの単純な事実に意識が高い人が気がつくことは稀だ。彼らは偉い人の成功奇譚を読んで何者かになった気分に浸るのとか、ちょっと行動力が高い人になると直接アポをとりつけてアレコレ聞き出したりといった事はするくせに、こと何かするという事になるとビックリするほど何もできない。

 

これは恐らくだけど、彼らの脳内では既に自分がすごい人である事が確定事項であるが故に、それを裏付けるための行動を取る気が全く起きないからなのだろう。自分が特別である事が初めに確定しているから、今から泥臭い努力をする気なんてサラサラ起きないのだ。愚かである。

 

僕自信もこの歳になって、凄い業績をあげた人が周りに何人かいるのだけど、そういう人に話を聞くと、意識が高い人に共通する”俺は凄い”といった選民意識からキャリアがスタートしていた事は非常に稀だ。

 

結果として凄くなってしまった多くの人達の生き様を分析してみると、様々な事情から必死に頑張り続けざるをえない環境に長い間おり、その結果いつの間にか能力が身についていたという事例が非常に多い。そしてその身についた能力で実績なり創作物なりを上梓し、ある日突然スターのような存在になってしまった事例が大部分をしめる。

 

どこかに敷かれたレールの上を歩くのはもう嫌だといって大学を辞めた人がいたが、彼なんか典型的な意識が高すぎる人の実例だろう。本当はレールは、無能な人にこそ優しいものだという事を彼は全く理解していない。

 

その辺にいる高校生が、死ぬほど努力して東大に合格すれば東大生になれる。そして東大をキチンと卒業する事で、一流企業に務めることができる。彼が在学中にキチンと勉強したという仮定においてだが、東大卒業時の彼と、受験開始前の高校生の頃の彼の能力は比べ物にならないぐらいの開きがあるだろう。

 

大学教育も、しっかり取り組めば随分と色んな技能を身につける事ができる。何もしない人間は、何も技能を持たないが故に何もできないが、しっかり勉強をすればちゃんと知識が身につく。レールにちゃんと乗るだけで、家で寝ているよりも遥かに利便性の高い技能がみにつくのである。その技能を使えば、驚くほど多くの事ができるという事実に人はちゃんと向き合うべきである。

 

ときどき勉強なんて役に立たないという人がいるが、それはその人が学問を身に着けてないか、もしくは身につけた学問を応用して活用できないという事をわめているにすぎない。医学や法律といった実学は比較的容易に仕事に直結させやすいが、それ例外の技術もキチンと人類の英知は宿っている。馬鹿とハサミは使いようというが、

 

まあなにはともあれ、凄くなりたいなら何でもいいから実績を作れって事ですよ。あなたが本当に凄いのなら、それはちゃんと評価されるし、その評価によって逆説的にあなたが才能ある凄い人である事が裏付けられるから。

 

今現在、実績を何も作れないような人は、とりあえず黙ってレールにのって一個でも多くの技能を身に着けるのが吉ですよって話ですわ。レールって、ちゃんと乗ってれば成長するもんですよ。まあ楽ではないけどね。

トランプ大統領は民主党と同じ流れを辿って敗退するんじゃないだろうか

ドナルド・トランプが大統戦に勝利した。選挙前はヒラリーが僅差で勝つという噂で持ちきりだったが、蓋を開けてみればトランプ圧勝で僕を含めて世間の人々は驚愕したと思う。

 

知っている人も多いかもしれないけど、米国の大統領は、勝利後に演説を行う。オバマ大統領の感動的な演説を覚えている人も多いはずだ。小説家の第一作目にその作者の書きたいことがほぼ全て内包されているのと同様、大統領演説には大統領になった人のやりたいことが大体書いてある。

 

以下簡単にそれを読み解きつつ、トランプ大統領がどういう為政を行うかを予測してみよう。

 

www.buzzfeed.com

 

オバマとトランプの意味するアメリカ国民の違い

オバマ大統領は大統領演説でこう述べた。ちょっと長いけど引用する。

 

民主党員も共和党員も、黒人も白人も、ヒスパニックもアジア人もアメリカ先住民も、ゲイもストレートも、障害者も障害のない人たちも。アメリカ人はみんなして、答えを出しました。アメリカは今夜、世界中にメッセージを発したのです。私たちはただ単に個人がバラバラに集まっている国だったこともなければ、単なる赤い州青い州の寄せ集めだったこともないと。私たちは今も、そしてこれから先もずっと、すべての州が一致団結したアメリカ合衆国(United States of America)なのです。」

 

これと比較すると、トランプ氏の定義するアメリカ国民は凄く狭い。彼の想定しているアメリカ国民を一言で言い表すと、トランプ氏1の友人知人といった彼にとって都合のいい人である(都合の悪い人≒非国民)

 

彼の大統領演説は、その文面のほぼ全てが自分を支援してくれた人への感謝で構成されている。オバマ大統領の定義するアメリカ人が、異なる個性を持つ人々の和解と一致団結を目的としているのと比べると、非常に対称的だ。真逆と言ってもよい。

 

あの演説を聞いてどう思うかは人それぞれだと思うけど、僕は「自分の傘下に加わる人には無限の恩恵を、そうでない人には排除を」という思想が凄くすけて見えるように感じた。もちろん人は自分と仲の良い人には優しくなりがちだけど、それを政治の世界に持ち込むと物凄くマズイ(過剰な縁・コネはいつだって不祥の温床だ)

 

アメリカはかつての日本の過ちを繰り返すのだろうか?

トランプ氏の勝利演説からは、政策的な事は公共事業を増やしてアメリカ人の仕事を増やすという事しか述べられてない。はっきり言ってそれ以外の政治家としてのビジョンは全く書かれていない。

 

もともとトランプ氏の政策は、メキシコの間に壁を作るだとか、違法性のある移民を強制送還するだとか、いわゆる彼の想像する「良きアメリカ人」への優遇を意図しているものが多い。

 

選挙の結果をみればわかるけど、今回トランプ氏に投票した人は都心部のエスタブリッシュ層以外の人間だ。彼らはなんでトランプ氏に投票したのだろうか?それはトランプ氏の述べる政策が、今の高学歴ハイスペック優遇社会であるアメリカ社会の生きにくさを多少なりとも緩和してくれるのではないだろうかという思惑があるからだろう。

 

公共事業の良い点は、高学歴ハイスペックではない庶民にもお金がそこそこ落ちるようにできる事だ。オバマ政権、そしてヒラリーとエスタブリッシュメントにより牛耳られている今のエリートしかお金持ちになれないアメリカという国の構造の中で生きている人からすれば、トランプの自民党型バラマキ政策は物凄く夢がある。

 

問題は言うまでもなく、その財源がどこにあるかである。アメリカは2016年現在、世界第三位の人口大国である。日本の約3倍もの人数である3兆人近くの人に、トランプ氏は分け隔てなく恩恵を与える事はできるのだろうか?

 

バラマキの資金はおそらく捻出不能

トランプ氏の選挙活動中の発言を聞くと、日米安保を解消するだとか、アメリカの貿易を徹底的に保護化するだとかいった発言が目立つ。たぶんだけど、トランプ氏は一見アメリカにとって無駄にみえるこういう分野への資金投入をカットすることで、余分な資金を国内に投入できるという考えが根底にあるんじゃないだろうか(そして今回の選挙で彼に投票した支持者達も、その資金が外ではなく自分達に向かって流れる事を期待していたものだと思われる)

 

ただ実際問題、政治・外交・貿易の問題は非常に複雑だ。ある面では一見無駄にみえるこれらの活動も、止める事ができないからこそ今まで続いているのである。トランプ氏がこれらの問題を公約通りに廃止できるかというと、できないだろう。

 

繰り返しになるが、トランプ氏はこれらの活動を廃止する事で、浮いた分の余剰な資金を公共事業に投資する事を恐らく想定していると思う。だけど上に書いた理由通り、恐らくそんな事はできない。できないのだから、当たり前だけど余剰な資金などアメリカ政府にはうまれない。余剰な資金がないのだから、当然と言うかバラマキはできない。

 

これってどこかで聞いたことないだろうか?そう民主党が政権を取り、埋蔵金があるはずだと意気込んで第一党を勝ち取った時のあの光景だ。我々日本人なら誰でも知っているけど、結局埋蔵金なんてどこにもなく、政治活動に不慣れだった民主党は日本という国をメチャクチャに破壊し尽くして、結局数年後に自民党が第一党に返り咲いた。

 

たぶん今後トランプ氏は上に書いたようなストーリーを辿り、結局バラマキ資金を捻出できずに支持率が急落する。彼に期待した人は、結局彼が今までの社会的構図を破壊できない事に深く失望するだろう。

 

トランプ氏はこの時点で非常に苦悩する。もともとポピュリズム的な発言で支持率を上げてった彼にとって、大衆からの失望は非常に辛いことだろう。そして彼はきっと手を付けてはいけない蜜壷へと手を出す。そう、ウォール街シリコンバレーといった、アメリカに金の卵を産むエスタブリッシュの巣窟だ。

 

ドイツが借金で首が回らなくなった時、ユダヤ人から金品を巻き上げてファシズムに突っ込んでいった事は誰もが覚えている歴史上の事実だ。そうして右に傾きまくったドイツが、どんな事をしでかしたかはユダヤの人達は絶対に忘れない。

 

皮肉なことに、アメリカの金の卵を産むエスタブリッシュの巣窟にはナチスから逃れてやってきたユダヤ人がたくさんいる。ウォール街シリコンバレーに手を出すということは、上記理由から政治的にも非常にマズイ。そんな事は誰でもわかっている。

 

今回の選挙でもウォール街シリコンバレーの人達はトランプ氏に非常に冷淡だったけど、それは彼ら自身が自分たちがトランプ氏の想定する”良きアメリカ人”の枠に入っていないだろう事が心の底からわかっているからだろう(死んだベトナム人だけがいいベトナム人だという言葉がかつてベトナム戦争時代にあったが、これに照らし合わせると税金を払うハイスペックだけがいいハイスペックだ、になる)

 

こうしてアメリカ国内は”知的エスタブリッシュメント層”と”良きアメリカ人層”の中で真っ二つに世論が割れ、取り返しのつかない事になるんじゃないかな、というのが僕の予想だ。

 

ひょっとしたら上手く手打ちがなされるかもしれないし、真っ二つに割れる前にトランプ氏が暗殺されるかもしれない。未来はどうなるかはわからない。けど1つ言い切れる事がある。埋蔵金なんてどこにもない。それは私達日本人が、民主党に政権を任せて学んだ、絶対的に正しい1つの真理である。